【映画「記憶にございません!」感想/レビュー】一歩踏み出す勇気

  • 10月 27, 2019
  • 10月 27, 2019
  • CINEMA
出典:映画.com

少し、いやだいぶ遅くなりましたが、三谷幸喜の新作「記憶にございません!」を見てきました。
周りでの評判は賛否両論でしたが、個人的には多くの笑い合える素敵な映画だなと思いました。


本記事では、この作品が「こういう人におすすめです」ということと、感じたことを書き、結果としてこの映画を見て楽しむ人と、見たあとの楽しさを昇華できる場にできたらなと思ってます。

こんな人におすすめ

  • コメディ映画が好きな人
  • 家族など、広い年齢層や好みの人と見に行く
  • とにかく考えすぎず、楽しみたい人


僕は一人で見たのですが(悲しい)、左となりは40代くらいの夫婦で、右は女子学生さんでしたが、みんな一律に笑い合っていて、なんかつっこみとか入れちゃうおばちゃんとかも後ろにいて、なんだかあったかい気持ちになりました。

広く人に愛されるような映画かなと思います。

この記事はネタバレになるような内容を含む感想・解説記事となっております。作品を未鑑賞の方はお気をつけください。

あらすじ

あらすじは以下です。

。国民からは史上最悪のダメ総理と呼ばれた総理大臣の黒田啓介は、演説中に一般市民の投げた石が頭にあたり、一切の記憶をなくしてしまう。各大臣の顔や名前はもちろん、国会議事堂の本会議室の場所、自分の息子の名前すらもわからなくなってしまった啓介は、金と権力に目がくらんだ悪徳政治家から善良な普通のおじさんに変貌してしまった。国政の混乱を避けるため、啓介が記憶を失ったことは国民には隠され、啓介は秘書官たちのサポートにより、なんとか日々の公務をこなしていった。結果的にあらゆるしがらみから解放されて、真摯に政治と向き合うこととなった啓介は、本気でこの国を変えたいと思いはじめようになり……

出典:映画.com

冒頭の記憶喪失に陥り、病院から抜け出し、田中圭演じる警察に保護されるあたりで早速コメディ感の強さを感じます。

記憶喪失の黒田と同じ目線で視聴者は次々に登場する個性的なキャラクターを記憶していきます。

小池栄子さんが真面目だが、抜け感もある秘書役にバチっとはまりまくっていて、見どころのひとつです。

総理大臣の仕事

おそらくこの映画の様々なレビューで見れらるのは、現代の政治への「アンチテーゼ」てきな議題ですよね。


確かにその通りで、古い友人との交友関係を理由に、国会議事堂のとなりに、スーパー銭湯を内設した二つ目の国会議事堂をつくろうとしていたり、政治家と身体の関係にあったり、むちゃくちゃです笑

ただ、それ以上に僕が思ったのは、「総理大臣の仕事」に対する関心自体があまりに感じにくい社会になってしまっているということです。


日本という国のTOPであり、国民の代表であるのが総理大臣のはずなのに、現代に生きる僕らの中で、総理大臣を目指している人を耳にすることはほとんどありませんし、普段何をしてるかなんてしらないと思います(もちろんこれは非常に主観です)

その無関心なこと自体が、すごく寂しいことであるし、よくないことだなと感じました。
好きの反対は無関心なんてよく言いますが、今の日本はそれに近い状態にありますよね。


その状況を変えたいという想いが、もしかしたらあったのではないかと、親しみ深い黒田の姿を見て感じました。

変わることのきっかけ

この映画のメインテーマは、「勇気を出して変化すること」だと思います。


普遍的なテーマですが、大事なことですよね。なんとなくコミュニティの中や、特定の誰かに抱かれた「印象」が、自分の行動の足かせになり、「本当はそうじゃないのに…」という状況が続いてしまうことって、ありますよね…

僕自身も大の人見知りで、初対面なんてほとんど話せなくて、ただ話したい気持ちはたくさんあり、でも例えば2.3回目に会うときにめちゃくちゃ話だしたらなんだこいつって思われないかな、と思ってしまうなど。

黒田は「記憶喪失」というきっかけがあり、それまで全く正反対の、でもそうありたかった行動をとり、妻との愛を取り戻します。

学校とか、職場とかでそういう想いをしている人ってすごくたくさんいると思います。そんな人が、この映画を見たという「きっかけ」で、一歩踏み出して変わることができたら、本当にいいなと思います。

さいごに


冒頭にも書きましたが、「記憶にございません!」は老若男女問わず、笑いあえる映画です。それでだけエンターテイメントとして最高じゃありませんか。

そこにプラスして、多くの人が抱える悩みへのメッセージがある素敵な映画なので、ぜひ見てくれる人が増えたらうれしいなと思います。